傾斜地での雨水桝のかさ上げについて
✔ 雨水枡のかさ上げについて
エクステリア工事において、駐車場あるいはスロープを造成する場合、
そこに雨水枡があると、駐車場やスロープの高さに合わせる必要があります。
雨水枡の高さを合わせるためには、「アジャスター」というものが存在しまして、
これを既存の桝に重ねていくだけで、高さを上げることが出来ます。
✔ 雨水枡の傾斜調整について
駐車場は最低2~4%程度(1mで2㎝~4㎝上がる)、スロープは最低8%程度(1mで8㎝上がる)の傾斜がついています。
そこに雨水桝がある場合、雨水桝自体も同様の傾斜をつける必要があります。
傾斜をつけるためには、「傾斜アジャスター」(タキロンシーアイ社製等)というものが存在してますので、それを使用すると施工は簡単です。
ですが、「傾斜アジャスター」を使われることは少ないためか、製品自体も受注生産(納期まで2~3週間)となっていたり、「16個入り」と大量に購入しなければならないなど、使い勝手が悪いです。
実際の現場では、アジャスターの受けに差し込む部分を斜めにカットして傾斜調整を行います。
✔ アジャスターの差込口カットは4%勾配まで!?
ちなみに、スロープ(8%勾配)で雨水桝の傾斜を合わせるとすると、アジャスターの下記の図のようにカットすることになります。【Φ300の桝を想定】
しかし、図のようにカットした場合は、受け口に入らなくなりますので注意です。
私の経験上、斜めにカットして、下の受け口に入るのは約4%勾配が限界です。
ですので、8%勾配に雨水桝の傾斜を合わせる場合は、4%勾配でカットしたアジャスターを2個つぎ足す必要があります。
ただ、現場合わせしてカットしたアジャスターを何個もつぎ足していく事は、不具合が生じることがありますので、8%以上の勾配がある場合は、「傾斜調整アジャスター」を使用することをお勧めします。